Webサイトの制作やWebサービスの運営を行うWeb業界には一般企業では耳にしないさまざまな職種が存在し、職種によって必要なスキルも役割もさまざまです。

同じ肩書きでも会社によって役割が異なることもあるため、はっきりと職種を分けることが難しい場合もありますが、この記事ではWeb業界の大まかな職種と必要なスキルを紹介します。

  1. どの職種でも共通して必要なスキル
  2. Webディレクター(企画・進行系職種)
    1. 必要なスキル
  3. Webデザイナー
    1. 必要なスキル
  4. Webエンジニア
    1. フロントエンドエンジニア
      1. 必要なスキル
    2. サーバーサイドエンジニア
      1. 必要なスキル
  5. Webライター
    1. 必要なスキル
  6. Webマーケター
    1. 必要なスキル
  7. 肩書きはあまり気にしなくても良い

どの職種でも共通して必要なスキル

職種によって必要なスキルは異なりますが、以下のスキルはWeb業界のどの職種でも共通して必要なスキルです。

  • コミュニケーション能力
  • 問題解決能力
  • 論理的思考

Web制作は一緒に制作をするチームメイトとコミュニケーションをとり、クライアントなどの問題を解決する仕事です。
そのため、どの職種でもコミュニケーション能力や、問題解決能力が必要です。

また、Web制作をどのような流れで行っているかを知っておくことで他の職種とのコミュニケーションが取りやすくなります。

Webディレクター(企画・進行系職種)

Webディレクターは、Web制作の進行管理やクライアントとの打ち合わせ、サイトの構成案作りなどを行います。
小規模の会社では営業も兼ねていることが多いです。

仕事が上手くないWebディレクターが担当している案件はどれだけ良いデザイナーや良いエンジニアが担当しても成功しません。そのくらい重要なポジションです。

Webディレクターが一人で企画・進行を行う場合もあれば、以下のように業務ごとに職種が分かれていることもあります。

  • コンセプト設計やプロモーション戦略、人員計画の立案などを担当する「Webプロデューサー」
  • クライアントからの要望などをヒアリングし、方向性を決めたり、企画書を作成する「Webプランナー」

必要なスキル

  • デザインやコーディングなどWeb制作の知識
  • 進行管理能力
  • プレゼンテーション力
  • Webマーケティングの知識

Webデザイナーなどの職種を経験してからWebディレクターになる人が多いですが、Webディレクターのアシスタントからスキルアップする人もいます。

クライアントにWebサイトの仕様などを説明する必要があるため、プレゼンテーション能力が重要です。
また、クライアントからWebサイトの仕様などについて質問された際にできるかできないかを回答する必要があるため、Web制作の知識も必要です。

Webデザイナー

WebデザイナーはWebサイトのデザインを行う職種です。
見た目の美しさだけでなく、クライアントの会社やお店のイメージに合い、使い勝手の良いデザインが求められます。

Webディレクターにキャリアチェンジする人が多いですが、UXなどの知識を身につけ、UXデザイナーなど、よりユーザー目線のデザインを行うデザイナーになる人もいます。

Webデザイナーの業務内容や働き方などについては以下の記事でも詳しくご紹介しています。

Webデザイナーとは?なり方や働き方、お給料などを現役Webクリエイターが全部お答えします

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必要なスキル

  • デザインツール(Photoshop、Illustrator、Adobe XD)の操作
  • 色、レイアウト、フォントなどデザインの知識
  • Webマーケティングの知識
  • HTML
  • CSS
  • jQuery(JavaScript)

Webエンジニアがいる会社でも、コーディングができるデザインを作る必要があるため、HTML、CSSの知識が必要です。

また、会社によってはWebデザイナーがコーディングを行うため、jQuery(JavaScript)が扱えると応募できる求人が広がります。

Webエンジニア

Webエンジニアは、デザインをコーディングで再現したり、お問い合わせフォームを動くようにするなどWebサイトの仕組みを担当しています。

Webエンジニアには「フロントエンドエンジニア」と「サーバーサイドエンジニア」の2種類あり、それぞれメインで扱うプログラミング言語が異なります。

Webサイトはブラウザで処理を行う部分とサーバーで処理を行う部分があり、基本的にフロントエンドエンジニアはブラウザで行う処理を担当、サーバーサイドエンジニアはサーバーで行う処理を担当しています。

担当範囲がはっきりと分かれていないこともありますが、ここでは分けてご紹介します。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアはHTMLやCSS、JavaScriptなどの言語を使いデザイナーが制作したデザインをコーディングで再現します。
コーダーと呼ばれることもあります。

フロントエンドエンジニアが扱う言語は始めやすく奥深い言語が多いです。
ノーコード開発ツールなどは発展していますが、上質なコーディングができる人が不足しているため、スキルの高い人の必要性は高まっています。

必要なスキル

  • HTML
  • CSS
  • JaveScript
  • jQuery
  • WordPress +PHP+SQL(データベース)
  • Photoshop
  • Illustrator
  • Adobe XD

デザインは行いませんが、画像の書き出しなどを行う必要があるためデザインソフトを扱える必要があります。

PCのデザインは作ったので、スマホのデザインはいい感じにと言われることも多く、余白のつけ方などのデザイン知識は身につけておくのがおすすめです。

jQueryの他に、Vue.jsやReactといったJavaScriptフレームワークを扱えると重宝されます。

WordPressの基本的な処理はサーバーサイドで行われていますが、フロントエンドエンジニアが実装することが多いように思います。
そのため、サーバーサイドエンジニアが扱っているものほど高度ではありませんが、PHPの知識とSQLの知識も必要です。

また、既存のシステムを利用したECサイトの実装もフロントエンドエンジニアが担当することがあります。

サーバーサイドエンジニア

サーバーサイドエンジニアは、会員登録などのサーバーで行う処理を担当しています。
バックエンドエンジニアと呼ばれることもあります。

必要なスキル

  • PHP、Rubyなどのサーバーサイドの言語
  • SQL(データベース)
  • HTML
  • CSS

サーバーで行う処理を担当するためPHPなどのサーバーサイドの言語のスキルが必要です。

また、サーバーでブラウザで処理できる内容を生成する必要があるため、HTMLやCSSの知識も必要です。
BootStrapなどのフレームワークを使うことで、身につける知識を減らすことができます。

Webライター

WebライターはWebサイトに掲載する文章を書きます。
クラウドソーシングなどで外注することも多く、副業(複業)でライターをしている人も多いです。

必要なスキル

  • ライティングスキル
  • SEOの知識
  • Webマーケティングの知識

日本語の記事を書くことがWebライターの仕事のため、ライティングスキルが必要です。

報酬は1文字単位で決まることが多く、単価をアップするには、SEOやマーケティングの知識を活かして記事を書く必要があります。

Webマーケター

SEO施策や広告運用、Webサイトのアクセス解析からサイトの課題を見つけるなどサイトを成長させる戦略を立てます。

小規模の会社では、WebディレクターがWebマーケターを兼任していることが多いです。

必要なスキル

  • 解析能力
  • Webマーケティングの知識

肩書きはあまり気にしなくても良い

Web業界では各職種の境目がはっきり分かれていないことが多く、同じような仕事を担当していても会社によって肩書きが違うこともあります。

Web業界の職種を選ぶときは肩書ではなく、自分がどのような仕事を担当したいのか、どのようなキャリアパスを歩みたいのかを考えると良いでしょう。

どの職種もアシスタントなどから目指すことができますが、WebエンジニアやWebデザイナーから他のWeb業界の職種にキャリアチェンジする人が多いです。

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